- HPがスタートアップ企業Humaneを約174億円で買収することを発表
- 買収によりHumaneの独自OS「CosmOS」や300以上の特許、そして技術スタッフがHPに移籍
- 2025年2月28日をもってHumaneのAi Pinの販売が終了
2025年2月18日、米国のテクノロジー企業HPは、ウェアラブルAIデバイス「Ai Pin」を開発・販売していたスタートアップ企業Humaneを約1億1,600万ドル(約174億円)で買収することを発表しました。
この買収により、Humaneの独自OS「CosmOS」や300以上の特許、そして技術スタッフがHPに移籍し、新たに設立されるAIイノベーションラボ「HP IQ」に参加します。
Humaneは、2018年に元Appleのエンジニアであるイムラン・チャウドリ氏とベサニー・ボンジョルノ氏によって設立され、2023年11月に「Ai Pin」を発売しました。
しかし、バッテリー寿命や発熱問題などの技術的課題や、販売不振により、発売から約1年後の2025年2月28日をもって「Ai Pin」の販売とサービスを終了することとなりました。
サービス終了後は、通話やメッセージ、AIクエリなどの主要機能が利用できなくなります。Humaneは、購入から90日以内のデバイスに対して返金対応を行い、サブスクリプション契約者には残存期間に応じた返金を実施するとしています。
HPは、今回の買収を通じて、AI技術の強化と製品への統合を目指しています。新設される「HP IQ」は、PCやプリンター、会議システムなど、HPの多岐にわたる製品群にAIを組み込む役割を担います。
Humaneの共同創業者であるチャウドリ氏とボンジョルノ氏もHPに加わり、AI統合プロジェクトを主導する予定です。
「Ai Pin」は、スマートフォンに代わる次世代デバイスとして注目を集めましたが、技術的問題や市場での評価が振るわず、短期間でのサービス終了となりました。
HPは、Humaneの技術と人材を活用し、AI分野での競争力をさらに高めることを期待しています。