- ニトリHD、AI分析基盤で主要データ2600表超を整備
- 社内用語をAIが読めず分析に壁
- 用語を”翻訳”し自然な言葉での検索を実現
ニトリホールディングス(以下、ニトリHD)が、社内で使われる独自の用語や略語がAIによるデータ分析の妨げになっていたことを明らかにしました。同社は2021年からGoogle CloudのデータベースサービスBigQueryを軸にデータ分析基盤を整備し、分析用の主要テーブルは2600種類を超えています。しかし、システムに詳しくない社員が生成AIを使って自然な言葉でデータを検索しようとしても、社内特有のコード名や略語が壁となり、正しい結果を引き出せないケースが目立っていたといいます。
例えば「DELVTO_CRP_KBN」といった業務システム特有の項目名は、そのままではAIが意味を理解できません。ニトリHDはこうした社内用語とAIが理解できる言葉との対応関係を一つひとつ整理し、地道に情報を積み重ねていきました。この結果、「赤羽店の寝具の販売高を出して」といった話し言葉に近い指示でも、AIが正しくデータを抽出し、グラフ化まで自動で行えるようになったといいます。
同社は「製造物流IT小売業」を掲げ、IT・データの活用に力を入れてきました。分析基盤自体が整っていても、実際に使いこなせる社員は一部にとどまっていたことが課題視されており、AI活用の効果を全社に広げるには、こうした地道な現場対応が欠かせなかったといいます。この事例は、2026年7月30日〜31日に開催されたイベント「Google Cloud Next Tokyo」の講演セッションで紹介されました。
生成AIの導入が進む企業では、システムや業界特有の用語がAI活用の壁になるケースは少なくありません。ニトリHDの取り組みは、AIツールを導入するだけでなく、現場の言葉に合わせて地道にすり合わせていくことの重要性を示す事例として、他社にとっても参考になりそうです。

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