- 息子がNotebookLM+Claudeで母の医療記録を毎日分析
- AIが肺塞栓・出血リスクなど3件の重大ミスを検出
- 医療AIの可能性と患者側の活用事例として注目
米国のIT技術者プラティック・デサイ氏が、末期がん(ステージ4)を患う母親の医療記録をAIで日々分析し、診断ミスや医療上の重大リスクを3件発見したと報告し、話題を呼んでいます。デサイ氏は電子カルテシステムから毎日データをエクスポートし、GoogleのAI研究支援ツール「NotebookLM」とAnthropicの「Claude」に取り込むワークフローを構築しました。
このシステムは、膨大な量のカルテ・検査結果・画像レポートを、医療知識のない家族でも理解できる形に整理することを目的としていました。AIは医師の代わりになるのではなく、家族が医療チームに対してより的確な質問や主張ができるよう「コーチ役」として機能したと、デサイ氏は説明しています。実際に肺塞栓の兆候や出血リスクのサインを検出し、医師が見直しを行うきっかけになったといいます。
この取り組みが注目される理由は、使用したツールがすべて無料または一般向けに公開されているものだという点にあります。医療の専門知識がなくても、AIを組み合わせることで患者の家族が「もう一人の目」として機能できることを示しました。同様のアプローチを他の家族にも広めることを意識し、技術的な敷居を下げる工夫も重ねたといいます。
一方で、AIが誤った情報を生成する「ハルシネーション」のリスクや、医師との信頼関係への影響といった課題も指摘されています。専門家からは、こうしたAI活用には必ず医療従事者によるチェックが必要であるという声もあがっています。
AIを医療の「万能薬」として捉えるのではなく、家族や患者自身が医療現場に対して情報を持ってアドボカシーを行うためのツールとして活用するこの事例は、AIが私たちの日常に入り込んでいる新しい形のひとつといえるでしょう。

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