- 厚労省、ハローワークのAI職業紹介実験の結果を公表
- 参加職員の約7割がAI提案を「妥当ではない」と評価
- 年齢や仕事内容で希望と食い違い、精度に課題
厚生労働省は6月19日、ハローワークでAI(人工知能)が求職者に適した仕事を提案する実証実験の結果を公表しました。参加した職員の約7割がAIの提案を「妥当ではない」と評価し、提案の精度に課題が残る結果となりました。
実証実験は職業紹介業務の効率化を狙い、昨年9月から今年2月にかけて全国10か所のハローワークで実施されました。過去3年分の求職・求人データを学習したAIが、求職者の希望や特性から「適性が高い」と判断した求人を職員に提示する仕組みです。職員はこれを助言の参考にしましたが、年齢や仕事内容といった細かい条件面で求職者の希望と食い違う事例が相次いだといいます。
背景には、ハローワーク職員の業務負担の重さがあります。膨大な求人の中から条件に合うものを探す作業には時間がかかり、相談に十分な時間を割けないことも少なくありません。AIで作業を効率化し、サービスの質を高めたいという狙いがありました。
ただし厚労省は、求職者への対応や最終判断は引き続き職員が行うことを前提としています。今回は精度に課題が見えましたが、AIを「使いどころを絞った補助役」と位置づける姿勢は一貫しています。
便利に見えるAIも、現場の細かなニーズにはまだ追いつけない――。仕事でAIを使い始めた私たちにとっても、過信せず人の判断と組み合わせる大切さを示す事例といえそうです。

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